リベット留めのワイドフェンダーを纏い、地面を這うように走る「RWBポルシェ」。
その唯一無二のスタイルは、見る者の心を激しく揺さぶり、「ダサい」という辛口な評判と「最高にクールだ」という熱狂的な賛辞、まさに賛否両論を巻き起こしています。その評価は、一体本当なのでしょうか。
この記事では、なぜ「ダサい」と言われてしまうのか、その理由をデザイン・価値観・時代性という「3つの視点」から徹底的に解剖します。
さらに、SNSや海外でのリアルな評判を紐解き、創設者である中井啓氏が貫く哲学や、なぜ今も「空冷」モデルにこだわり続けるのか、というRWBの核心に迫ります。
記事ポイント
- なぜRWBポルシェが「ダサい」と言われるのか、その具体的な理由
- SNSや海外でのリアルな評判と、賛否両論の核心
- 購入で後悔しないために知るべき費用・維持費・資産価値の全て
- 巷の評判に隠された、RWBポルシェの本当の魅力と哲学
RWBポルシェは本当にダサい?その魅力と賛否両論の理由を徹底解剖
- この記事であなたの疑問に答えます:「RWBポルシェは本当にダサいのか?」
- そもそもRWBポルシェとは?創設者・中井啓氏と空冷へのこだわり
- なぜ「ダサい」と言われるのか?3つの視点から理由を徹底解剖
- 【賛否両論】「最高にクール」VS「下品でダサい」SNS・海外のリアルな評判
- SingerやRUFとはどう違う?他の有名チューナーとの比較でわかるRWBの立ち位置
この記事であなたの疑問に答えます:「RWBポルシェは本当にダサいのか?」
「あのビス留めフェンダーのポルシェ、すごい迫力だけど…正直アレってどうなの?」 「一部では『ダサい』って聞くけど、海外では絶賛されてるみたいだし、本当のところが知りたい」 「唯一無二のスタイルに憧れる。でも、もし買うとしたら後悔しないだろうか…」
インターネットで「RWBポルシェ」と検索すると、そんな期待と不安が入り混じった声が聞こえてきます。
圧倒的な存在感を放つそのスタイルは、見る者の心を強く揺さぶり、「最高にクールなアート」と「理解不能でダサいカスタム」という両極端な評価を生み出しています。
この記事は、そんな賛否両論の渦中にあるRWBポルシェについて、あなたが抱える疑問を解消するために作りました。
単に「良い」「悪い」を紹介するだけでなく、
- なぜ「ダサい」と言われてしまうのか、その理由を3つの視点から深掘り
- そもそもRWBポルシェとは何なのか、その哲学と魅力の核心
- SNSや海外でのリアルな評判
- 購入を検討するための具体的な費用、資産価値、維持方法
といった情報を網羅的に解説します。この記事を最後まで読めば、巷の評判に流されることなく、あなた自身の価値観で「RWBポルシェはアリか、ナシか」を判断できるようになっているはずです。その謎多き魅力の正体を、一緒に探っていきましょう。
そもそもRWBポルシェとは?創設者・中井啓氏と空冷へのこだわり
「ダサい」か「クール」かを語る前に、まずはRWBポルシェが何者なのか、その本質を知る必要があります。RWBとは、単なるカスタムカーブランドではなく、一人のカリスマビルダーが創り出す、哲学そのものなのです。
RWBとは「荒々しい世界」を意味するアート集団
RWBは、ドイツ語の「RAUH-Welt BEGRIFF(ラウヴェルト・ベグリフ)」の頭文字で、直訳すると「荒々しい世界観」を意味します。その名の通り、滑らかでエレガントなポルシェのボディラインを、まるで戦闘機のように荒々しく再構築するのが特徴です。
【ポルシェ界のカリスマ×MAX織戸】
— VIDEO OPTION (@VIDEO_OPTION_ch) September 19, 2022
世界に名を轟かせるRAUH-Welt BEGRIFFの中井啓とMAX織戸はストリート時代からの走り屋仲間だった。
独創的なエアロで世界を席巻する中井にRWBの成り立ちやクルマ造りの哲学、果てはAE86で遊んだストリート時代の思い出までを織戸が聞く。https://t.co/kIbAiSIPAe pic.twitter.com/KmQd6CaUz0
走り屋だったんですね。中井さん。だから、走りにも車にもこだわりがあるんですね。
拠点は日本の千葉県柏市。しかし、その作品は世界中の熱狂的なファンに求められています。
<RWBポルシェの主な特徴>
- ビス留めのワイドフェンダー: RWBの最も象徴的なデザイン。ボディを大胆にカットし、リベットで固定されたオーバーフェンダーが装着される。
- 極端な低車高と深リムホイール: 地面を這うような低いスタンスと、奥深いリムを持つホイールが、異様なまでの存在感を放つ。
- 完全手作業によるワンオフ製作: すべての車両を、後述する創設者・中井啓氏がたった一人で手掛ける。そのため、同じRWBは二つと存在しない。
カリスマビルダー・中井啓(なかい あきら)氏の哲学
この荒々しくも美しいマシンを創り出すのが、創設者の中井啓氏です。もともとはAE86で名を馳せたドリフトチーム「ラフワールド」のメンバーだった彼は、ある日ポルシェ911に魅了され、その世界に飛び込みました。
彼の哲学は「チューニングにルールはない」という一言に集約されます。既成概念や他人の評価に縛られず、自らが「カッコいい」と信じるスタイルを純粋に追求する。その姿勢が、RWBの独創性の源泉です。
彼の製作スタイルもまたユニークで、依頼があれば世界中どこへでも飛び、オーナーのガレージで対話を重ねながら、その場でインスピレーションを得てマシンを仕上げていきます。彼にとって車作りはビジネスではなく、自己表現であり、オーナーとのセッションなのです。
なぜベースは「空冷ポルシェ」へのこだわりが強いのか?
RWBのカスタムは、主に90年代半ばまでに製造された「空冷エンジン」を搭載するポルシェ911(930、964、993型など)をベースとしています。なぜ、わざわざ古いモデルにこだわるのでしょうか。
それは、空冷エンジンが持つ独特の魅力にあります。
- アナログなフィーリング: 現代の車にはない、機械的でダイレクトな操作感。
- 唯一無二のエンジン音: バラバラと乾いた特徴的なサウンドは、多くのファンを虜にする。
- シンプルな構造美: 軽量で、機械としての美しさを持つ。
中井氏は、このクラシックなポルシェが持つ「魂」をリスペクトしつつ、自身の「荒々しい世界観」を融合させることで、過去と現在が交錯する唯一無二のアート作品を生み出しているのです。
なぜ「ダサい」と言われるのか?3つの視点から理由を徹底解剖
RWBポルシェの背景を知ると、その魅力の一端が見えてきます。しかし、それでもなお「ダサい」という声が上がるのはなぜでしょうか。
その理由は一つではなく、デザイン、価値観、そして時代性という3つの視点が複雑に絡み合っています。
視点①:デザインの過激さ ― ポルシェの伝統美との衝突
最も大きな理由が、その過激すぎるデザインです。ポルシェ911が長年培ってきた、流麗でエレガントなボディライン。
その伝統的な美しさを愛する「純粋主義者(ピュリスト)」と呼ばれるファンから見れば、RWBのスタイルは許しがたい冒涜に映ります。
- ボディの切断: 価値あるクラシックポルシェのボディをためらいなく切断することへの嫌悪感。
- むき出しのリベット: 機能部品であるリベットをあえて見せるデザインが、「荒々しい」を通り越して「雑」「下品」に感じられる。
- 巨大なウィング: サーキット由来のデザインとはいえ、公道では「やりすぎ」「派手すぎる」という印象を与える。
彼らにとってRWBは、フェルディナント・ポルシェが生み出した芸術品を破壊し、自己満足的な装飾を施した「ダサい」カスタムの象徴なのです。
視点②:カスタム文化への価値観 ―「機能美」か「装飾美」か
日本のカスタム文化には、見た目の派手さよりも、シンプルさや機能に裏付けられた「機能美」を尊ぶ傾向が根強くあります。
その価値観から見ると、RWBのデザインは「見た目重視」で「装飾過多」に感じられてしまいます。
「あんなにワイドにして、ちゃんと走れるのか?」 「自己主張が強すぎて、見ていて痛々しい」
特に、RWBが持つ独特のオーラは、控えめな美徳を重んじる一部の人々にとって、受け入れがたい「威圧感」として認識されることがあります。
この文化的な価値観のギャップが、「ダサい」という評価の一因となっています。
視点③:時代性とトレンド ―「バブルっぽい」という世代間ギャップ
ファッションに流行があるように、自動車カスタムにもトレンドが存在します。一部のSNSや掲示板では、RWBのスタイルに対して「時代遅れ」「90年代のセンス」「バブル時代っぽい」といった辛口な意見が散見されます。
RWBのポルシェ、1台1台に名前ついてるのはいいけど、その名前がボディサイドに入ってるのがダサい…()
— ちゅーろー (@chuuroo_b73) January 10, 2019
ボディサイドに名前が入ってるからダサいとの声もありますが、それをカッコいいとおもう
人もいるのではないかと思います。
ホビーデザイン(タミヤ)1/24 RWBポルシェ911"ARMY♡GIRL"完成です
— なかとも(腰痛) (@tomoonakaa) January 30, 2025
今回ホビーデザインのボディキットを仕様して製作。
トランスキットは初めてでなかなか大変でしたが納得の出来栄えになりました!#カーモデル #タミヤ #ポルシェ pic.twitter.com/YFbN11pbyT
私たちの世代はアナログで荒々しいスタイルはカッコいいと思うけど若い人から
見ると時代が違うのかな…..それでダサいと。
現代のカスタムトレンドが、より洗練されたシンプルな方向や、ハイテクな方向へ向かう中で、RWBが持つアナログで荒々しいスタイルは、特に若い世代から見ると「古臭くてダサい」と映ることがあるのです。この世代間のギャップも、RWBへの評価を複雑にしている要因と言えるでしょう。
【賛否両論】「最高にクール」VS「下品でダサい」SNS・海外のリアルな評判
RWBポルシェへの評価は、まさにコインの裏表。専門家やメディアだけでなく、SNSや海外のフォーラムといった個人のリアルな声にこそ、その賛否両論の本質が隠されています。一体、人々はRWBをどのように見ているのでしょうか。
肯定派:「唯一無二のアート」「自己表現の究極形」
RWBを支持する声は、その圧倒的な個性と、創設者・中井氏の哲学に集中しています。彼らにとってRWBは、もはや単なる「車」ではありません。
RWB ポルシェ930
— ひーくん🎌🎶😌 (@yPFzHP9YdtpbRSN) April 12, 2025
屋外撮影☺️ pic.twitter.com/scMZeGTCXL
こだわり抜いたカスタムカー。迫力もありますよね。カッコいい。
<肯定的な意見のポイント>
- 走る芸術品である: 「すべてのRWBは、オーナーの個性を映し出すキャンバス。中井氏の手によって命を吹き込まれた、世界に一台のアートだ」という見方。車の性能や機能を超えた、美術品としての価値を認める声です。
- 自己表現の究極形: 「ルールに縛られず、自分がカッコいいと思う形を追求するRWBの姿勢こそ、カスタム文化の魂だ」という意見。既成概念を打ち破るスタイルに、多くのファンが共感と憧れを抱いています。
- 実物はとにかく凄い: SNS上では「写真で見るのと実物では迫力が全く違う。目の前にすると、そのオーラにただ圧倒される」という声が非常に多いのも特徴です。
海外ファンの声(意訳):
- 「RWBは速く見せるためのクルマじゃない、クールなクルマが走る姿そのものだ。機能よりスタイルを優先する、その潔さがいい」
- 「大金を払って、自分の車が目の前で切り刻まれるのを見守る。そして唯一無二の作品が生まれる。これ以上クレイジーでクールな体験があるかい?」
否定派:「純正への冒涜」「時代遅れで下品」
一方で、その過激さゆえに、RWBを受け入れられないという声も根強く存在します。特に、ポルシェの歴史と伝統を重んじる人々からの風当たりは強いものがあります。
<否定的な意見のポイント>
- ポルシェの冒涜である: 「価値あるクラシックポルシェを切り刻むなんて、デザイナーへの冒涜だ。元に戻せない改造は破壊行為に等しい」という意見。特に911のオリジナルデザインを愛する層からの批判が目立ちます。
- 下品で美的センスがない: 「リベットむき出しのフェンダーや、やりすぎなウィングはただ下品。日本のカスタムカルチャーの悪い部分が出ている」といった、デザインそのものへの辛辣な評価です。
- パフォーマンスの低下: 「見た目だけで、走行性能を犠牲にしている。あれはもはやレーシングカーのパロディだ」と、機能性を重視する層からの批判も見られます。
海外ファンの声(意訳):
- 「10万ドルのステーキにケチャップをかけるようなものだ。クラシックカーを永久に台無しにする行為は許せない」(Redditより)
- 「ほとんどのRWBはエンジンや足回りに大した手は加えられていない。ただのハッタリさ」
このように、RWBポルシェへの評価は、見る人が車に何を求めるか――「芸術性・自己表現」なのか、「伝統・機能美」なのか――によって、180度変わってしまうのです。
SingerやRUFとはどう違う?他の有名チューナーとの比較でわかるRWBの立ち位置
ポルシェのカスタムシーンには、RWBの他にも世界的に有名なブランドが存在します。特に「Singer(シンガー)」と「RUF(ルーフ)」は、しばしばRWBと比較されます。しかし、彼らの哲学は全くの別物。この2社と比較することで、RWBの特異な立ち位置がより鮮明になります。
【レストモッドの芸術家】Singer Vehicle Design
アメリカ・カリフォルニアを拠点とするSingerは、「Reimagined(再創造)」をコンセプトに、空冷911(964型)をベースとした芸術的なレストモッド(※)を手掛けます。
- 哲学: クラシックポルシェへの究極のリスペクト。オリジナルの美しいデザインを活かしつつ、最新技術で細部まで完璧に仕上げる。
- 特徴: 内外装の圧倒的なクオリティ。ミリ単位のチリ合わせ、最高級のレザー、宝石のようなエンジンルームなど、まさに「神は細部に宿る」を体現。
- 目指すもの: 「究極のクラシック911」。過去のデザインと現代のパフォーマンスを完璧に融合させた一台。
※レストモッド…レストア(復元)とモディファイ(改造)を組み合わせた造語。
【独立した自動車メーカー】RUF
ドイツに本拠を置くRUFは、単なる「チューナー」ではありません。ポルシェから正式にパーツ供給を受け、独自のシャシーや車両を開発・製造する「自動車メーカー」として認定されています。
- 哲学: パフォーマンスの絶対的追求。ポルシェという素材を使い、サーキットで通用する究極の性能を引き出す。
- 特徴: 自社開発のエンジンやカーボンモノコックシャシーなど、メーカーならではの高度な技術力。見た目はポルシェに似ていても、中身は別物の「RUF」という車。
- 目指すもの: 「究極のパフォーマンスカー」。ポルシェの限界を超えた、圧倒的な速さとドライビングプレジャー。
比較表で見る3社の違い
この3社は、同じポルシェを扱いながらも、目指す頂が全く異なります。RWBはどの位置にいるのでしょうか。
特徴 | RWB (ラウヴェルト) | Singer (シンガー) | RUF (ルーフ) |
---|---|---|---|
コンセプト | 自己表現とアート | クラシックの再創造 | パフォーマンスの追求 |
哲学 | 荒々しい世界観 | 完璧なディテール | 究極の性能 |
アプローチ | デザイン重視の外装カスタム | 内外装のフルレストモッド | エンジン・車体の再設計 |
一言でいうと | 「走る彫刻」 | 「動く美術品」 | 「羊の皮を被った怪物」 |
価格帯 | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★★ |
このように比較すると、Singerが「過去への究極のリスペクト」、RUFが「未来へ向けた究極の性能」を追求するのに対し、RWBは「今を生きるオーナー自身の魂」をクルマに刻み込む、唯一無二の存在であることがわかります。彼らは同じ土俵にいるようでいて、全く異なる競技をしているのです。
「RWBポルシェはダサい」は誤解?購入前に知るべき費用・価値・全知識
- RWBポルシェを手に入れる方法は?オーダーから納車までの流れ
- 【費用はいくら?】カスタム総額と気になる内訳を全公開
- 【後悔しないために】維持費・車検・オーナーが語る弱点を解説
- RWBポルシェの資産価値は?気になるリセールバリューを徹底考察
- 【年収は億超え?】謎に包まれたRWBのビジネスモデルを考察
RWBポルシェを手に入れる方法は?オーダーから納車までの流れ
RWBポルシェを手に入れることは、ディーラーで車を買うのとは全く異なります。それは、世界に一台だけのアート作品をアーティストに注文し、その誕生に立ち会う「体験」そのものです。ここでは、その特別なプロセスを5つのステップでご紹介します。
Step 1:コンタクトと「器」となる車両の準備
最初の扉は、RWBの公式サイトや各国の認定パートナーへのコンタクトから開かれます。そして最も重要なのが、カスタムの「器」となるベース車両の準備です。
- 原則はオーナーが用意: RWBカスタムのベースとなるポルシェ(主に空冷911)は、基本的にオーナー自身が用意します。
- 車両探しの相談も可能: もしベース車両を所有していなくても、RWB側で車両探しを手伝ってくれる場合もあります。まずはその情熱を伝えることが肝心です。
Step 2:魂を宿すための対話(コンサルテーション)
車両の目処が立ったら、創設者の中井氏やパートナーと、どのようなマシンを創りたいかの打ち合わせに入ります。
「ただワイドボディにしたい」ではなく、「どんな色で、どんな想いを込めたいか」といった、あなたの情熱や個性を伝える非常に重要なプロセスです。中井氏があなたの魂を汲み取り、デザインという形に落とし込んでいきます。
Step 3:デポジット支払いと「熟成」という名の待機期間
デザインの方向性が固まったら、予約金(デポジット)を支払い、正式にオーダーが確定。ここから、RWBオーナーになるための「熟成期間」が始まります。
世界中からオーダーが殺到しているため、待機期間は1年以上になることも珍しくありません。この待つ時間も、完成への期待感を高めるプロセスの一部なのです。
Step 4:伝説の始まり – 中井氏による魂のライブビルド
そして、ついにその時が訪れます。中井氏があなたの国、あなたの街のガレージにやってきて、数日間で一気に車を仕上げる「ライブビルド」。
これこそRWB製作のクライマックスです。 迷いのないカッターの刃がポルシェのフェンダーを切り裂き、リベットが打ち込まれ、ワイドフェンダーが装着されていく。
あなたの愛車が、目の前で唯一無二のアート作品へと変貌していく姿は、まさに伝説の始まりに立ち会うような感動的な体験となるでしょう。
Step 5:納車 – 世界に一台の「あなたのRWB」が完成
数日間のライブビルドを経て、世界に一台だけの「あなたのRWB」が完成します。これは単なる納車ではなく、アート作品の引き渡しであり、あなたと中井氏の魂が融合した証です。
一部では「一人一台」という不文律も囁かれるほど、その一台一台が特別な意味を持っています。
【費用はいくら?】カスタム総額と気になる内訳を全公開
さて、誰もが最も気になる「お金」の話です。RWBポルシェを手に入れるには、一体どれくらいの費用が必要なのでしょうか。結論から言うと、その総額は「ベース車両価格」+「RWBカスタム費用」で決まります。
① ベース車両の価格(現在、高騰中)
まず必要になるのが、カスタムの元となるポルシェです。特に人気の空冷モデル(964型、993型など)は、近年世界的な需要増で価格が高騰しています。
- 価格目安:1,000万円 〜 2,500万円以上
- ※車両の状態や希少性によっては、これ以上の価格になることもあります。
② RWBカスタム費用の内訳
次に、RWBの製作にかかる費用です。選択するキットやオプションによって変動しますが、最低でも約500万円〜800万円以上は見ておく必要があります。
項目 | 費用(目安) | 備考 |
---|---|---|
ボディキット一式 | 約300万円~ | フェンダー、バンパー、ウィング等。ドル建てのため為替で変動。 |
塗装費用 | 約50万円~ | 希望するカラーやクオリティによって大きく変動。 |
サスペンションキット | 約60万円~ | RWBの低い車高を実現するための専用品。 |
ホイール&タイヤ | 約60万円~ | 極太タイヤと深リムホイール。 |
工賃・諸経費 | 要相談 | 中井氏の出張費(渡航・宿泊費)などが含まれる場合も。 |
合計(カスタム費用のみ) | 約500万円~ |
つまり、【ベース車両1,500万円】+【カスタム費用600万円】=総額2,100万円 というのが、一つの現実的なモデルケースになります。
注意!費用に含まれないもの
上記の費用は、主に外装のカスタムが中心です。エンジンのオーバーホールやチューニング、内装のフルカスタムなどを希望する場合は、さらに数百万円の追加費用が必要になることを覚えておきましょう。
【後悔しないために】維持費・車検を解説
憧れのRWBを手に入れた後、「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないために。ここでは、所有してからの「現実」について、包み隠さずお伝えします。
気になる維持費は年間100万円超えも
RWBポルシェの維持費は、通常のポルシェよりも高額になる傾向があります。年間で70万円~100万円以上は覚悟しておきましょう。
- オイル交換: 1回あたり約3万~5万円。
- ワイドタイヤ交換: 特殊サイズのため高価。1セットで20万~30万円以上。
- 突発的なメンテナンス費用: 古い空冷ポルシェがベースのため、予期せぬトラブルへの備えも必要。
- その他: 税金、保険料など。
RWBは車検に通るのか?
結論から言うと、構造変更申請が適切に行われていれば車検を通すことは可能です。 ただし、以下の点に注意が必要です。
- 車高: 低すぎる場合は、車検時に調整が必要になることがあります。
- タイヤのはみ出し: フェンダー内に収まっていることが必須です。
- 依頼先: ディーラーでは断られる可能性も。カスタムカーに精通した専門工場に相談するのが最も安心です。
オーナーだからこそわかる「3大弱点」
実際に所有して初めてわかる、RWBならではの「弱点」も存在します。
- 圧倒的な実用性の低さ :ワイドなボディは駐車場を極端に選び、低い車高は僅かな段差も許しません。コンビニの輪留め、坂道の多い駐車場、踏切など、日常のあらゆる場面で細心の注意が求められます。もはや日常のアシとして使うのは困難です。
- 快適性の犠牲: 乗り心地を追求した車ではありません。硬い足回りが路面の凹凸をダイレクトに拾い、ワイドタイヤが発するロードノイズも 。長距離の移動は、同乗者だけでなくドライバーにも相応の覚悟を要求します。
- 良くも悪くも目立つ「視線」 :街を走れば、誰もが振り返ります。その視線は賞賛や憧れだけではありません。時には好奇、時には否定的な視線にさらされることもあります。常に衆人環視の中にあるというプレッシャーを楽しめるメンタリティが必要です。
RWBポルシェの資産価値は?気になるリセールバリューを徹底考察
「RWBポルシェは、アートとしては最高だが、資産としてはどうなのか?」これは、購入検討者が必ず直面する疑問です。高額な投資となるだけに、そのリセールバリュー(再販価値)は非常に気になるところ。ここでは、RWBポルシェの資産価値について、多角的に考察します。
結論:リセールバリューは「市場と個体」次第で大きく変動
まず結論から言うと、RWBポルシェのリセールバリューは「極めて高い価値が付く場合」と「純正より価値が下がる場合」の両極端に分かれます。一般的な中古車のように、年式や走行距離だけで価値が決まるわけではありません。
<価値が上がる要因>
- 希少な空冷モデルがベース: 特に価格が高騰している964型や993型がベースの場合、車両自体の価値がカスタム費用を上回ることも。
- 唯一無二のストーリー性: 中井氏が手掛けた初期の作品や、有名な個体には特別な価値が付きます。
- 海外コレクター市場での需要: RWBの人気が非常に高い北米や中東などの市場では、オークションで高値で取引されるケースがあります。(例:RWBカスタムの964型が約2,300万円で落札)
<価値が下がる要因>
- 純正至上主義の市場: ポルシェのオリジナル状態を重んじるコレクターからは「価値を破壊した」と見なされ、敬遠される。
- 不可逆的なカスタム: ボディを切断しているため、「元に戻せない」ことがマイナス評価につながる。
- コンディションの悪化: 丁寧なメンテナンスがされておらず、リベット周りの錆や塗装の劣化が激しい場合は価値が大きく下がります。
資産価値を左右する3つの重要ポイント
RWBポルシェを「資産」として考えるなら、以下の3つのポイントが重要になります。
- ベース車両の選定 :何よりも重要なのが、どのポルシェをベースにするかです。将来的な価値を考えるなら、市場で評価の高い空冷エンジンモデルを選ぶのが定石と言えるでしょう。
- カスタムの完成度とコンディション維持: 中井氏によるカスタムの芸術性はもちろん、完成後のメンテナンスが価値を大きく左右します。ガレージ保管を徹底し、走行距離を抑え、内外装を美しく保つことが、アート作品としての価値を維持する鍵です。
- 売却する市場とタイミング :もし手放す時が来たら、どこで誰に売るかが極めて重要です。日本の一般的な中古車店ではなく、RWBの価値を正しく評価できる専門店や、海外のコレクター市場に精通したブローカーを通じて売却するのが最善策となります。
RWBポルシェは、単なる移動手段ではなく、「アート作品を所有する」という感覚に近いものです。
短期的なリセールを狙う投機対象には向きませんが、その価値を理解する人の手に渡れば、支払った金額以上の満足感と、時には金銭的なリターンをもたらす可能性を秘めているのです。
【年収は億超え?】謎に包まれたRWBのビジネスモデルを考察
一台数千万円の作品を世界中に生み出し続けるRWB。そのビジネスは一体どうなっているのか、そして創設者・中井啓氏の年収は…?その謎に包まれたビジネスモデルを、3つの収益源から考察します。
素敵なご縁から最近手に入れた超絶希少なポルシェRWB996Cupを長年の眠りから復活させます!
— Over Limitの魔界くん (@makai_rsn) April 28, 2025
中井さんが作ったRWB996は世界に2台と言われてます。
まだ走れないからエンジン音だけ聞いて我慢してます。
ちょっとかぶってるな…#rwb pic.twitter.com/HUzRjO3CZQ
人気のあるこだわりのカスタムカーを作る中井氏。世界に2台だけといわれる
車種もある。収入は気になるとこですよね。
収益の柱①:ポルシェのカスタム製作
RWBのビジネスの根幹は、もちろんポルシェのカスタム製作です。
- カスタム単価: 1台あたり約500万円~800万円以上。
- 製作台数: 正確な数字は非公開ですが、世界中で年間数十台を手掛けていると推測されます。
仮に、年間50台を製作し、1台あたりの平均収益を低めに見積もって500万円と仮定しても、
50台 × 500万円/台 = 2億5,000万円 これだけで、年商は億単位に達する計算になります。ここに、より高額なオプションやフルカスタムが加わるため、実際の売上はさらに大きい可能性があります。
収益の柱②:グローバルなブランド展開とアパレル販売
RWBは、単なるカスタムショップではありません。「RWB」というライフスタイルブランドを確立している点が大きな強みです。
- グッズ販売: Tシャツ、パーカー、キャップ、ステッカーなどの公式グッズは、世界中のファンにとってマストアイテム。これによる収益も相当な額になると考えられます。
- 海外支部(フランチャイズ): 北米、ヨーロッパ、アジアなど世界各国に支部が存在し、ブランド展開をグローバルに拡大しています。
収益の柱③:コラボレーションとライセンス収入
中井氏とRWBブランドの影響力は、自動車業界に留まりません。
#炎上覚悟で本音を言う
— macha (@14TheLucky) February 27, 2022
諸星一家ガチでダサい
なんでイカ釣り漁船みたいな見た目なのにRWBの中井さんと一緒にゲーム(Need for speed)に出れるの? pic.twitter.com/mhsEFp1d2A
カスタムカーにRWBのグッズにゲーム……すごい。RWGが多数に受け入れられて人気があるからですよね?
- ゲームへの登場: 「Need for Speed」などの人気レースゲームにRWBの車が登場し、若い世代への認知度を飛躍的に高めました。
- ブランドコラボ: 高級腕時計ブランド「REC Watches」が、中井氏の愛車のパーツを文字盤に組み込んだ限定モデルを発売するなど、異業種とのコラボも活発です。
これらのライセンス契約による収益も、ビジネスの安定に大きく貢献していると考えられます。
結論:年収億超えは現実的か?
以上の3つの収益源を考慮すると、中井啓氏個人の年収が「億を超える」という噂は、決して非現実的な話ではないと推測できます。
しかし、彼の哲学の根底にあるのは金銭的な成功ではなく、あくまでも「自分が信じるカッコいいものを創り続ける」という純粋な情熱です。
世界中を飛び回り、自らの手で一台一台に魂を込める。そのブレない姿勢こそが、結果として唯一無二のブランド価値とビジネス的な成功を生み出しているのです。
RWBの成功は、好きなことをとことん突き詰めた先にある、夢の形と言えるのかもしれません。
【総括】結局、RWBポルシェはダサいのか?後悔しないための最終判断基準
RWBポルシェは「ダサい」のか、それとも「最高にクール」なのか。この記事では、その過激なスタイルの理由から、購入費用、維持の現実まで、あらゆる角度から徹底解説してきました。その評価は、見る人の価値観によって大きく変わる、非常に奥深い世界です。
最後に、これまで解説してきた重要なポイントをまとめました。あなたがRWBポルシェという唯一無二の存在とどう向き合うべきか、その最終判断を下すためのチェックリストとして、ぜひご活用ください。
- RWBは千葉県発、世界的なポルシェのカスタムブランド
- 創設者・中井啓氏が全車両を手作業で仕上げる
- ベースは独特のフィーリングを持つ空冷ポルシェが中心
- 「ダサい」と言われる理由は過激なワイドボディとリベット留め
- ポルシェの伝統美を重んじる層からは「価値の破壊」と見なされる
- SNSでは「最高のアート」と「下品な冒涜」で評価が真っ二つ
- Singerは「芸術的復元」、RUFは「究極性能」でRWBとは哲学が異なる
- 手に入れるにはオーダーから1年以上の待機も珍しくない
- カスタム費用だけで最低500万円以上、総額は2,000万円超えも視野に
- 年間維持費は100万円を超える可能性を覚悟する必要がある
- 車検は通るが、カスタムカーに詳しい専門工場への依頼が必須
- 駐車場や段差に悩むなど、日常使いの実用性は極めて低い
- 資産価値はベース車両と市場次第で、高騰も下落もあり得る
- 収益はカスタム製作、アパレル、ブランドコラボが三本柱