「クラウン220系にアスリートは無い」…その事実を知り、スポーティな走りを愛するファンは戸惑ったかもしれません。
では、その後継である「後継RS」はどのような進化を遂げ、アスリートとどんな関係にあるのでしょうか。そして、伝統のグレードはなぜ廃止されたのでしょう。
この記事では、その全ての疑問に答えつつ、全グレード一覧とその特徴を徹底解説。あなたのスタイルに本当に合う一台はどれか、一緒に見つけていきましょう。
記事ポイント
- クラウン220系に「アスリート」が存在しないという事実と、その魂を受け継ぐ後継グレード「RS」の全貌
- 先代210系「アスリート」から後継の220系RSが、走行性能やデザイン面で遂げた革命的な進化の詳細
- 伝統の「アスリート」に代わる220系RSを、中古車で後悔なく購入するための価格相場とプロの選び方
- RS仕様から標準仕様まで、かつての「アスリート」ファンが納得できる自分に合った220系クラウンの探し方
クラウン220系に「アスリート」はない!その後継RSの全貌と進化を徹底解剖
- 結論:クラウン220系に「アスリート」は存在しない!後継「RS」グレードとの関係を解説
- なぜアスリートは廃止された?グレード体系刷新の背景と狙い
- 220系クラウン全グレード一覧と特徴|あなたのスタイルに合うのはどれ?
- 結局どれが人気?220系クラウンのリセールバリューが高い人気グレードTOP3
- ここが違う!220系クラウンの前期型と後期型の変更点を徹底比較
- 【新旧対決】220系RSは先代210系アスリートから何が進化したのか?
- 210系「アスリートG/S」と220系「RS Advance/RS」の違いとは?
結論:クラウン220系に「アスリート」は存在しない!後継「RS」グレードとの関係を解説
単刀直入に申し上げます。2018年に登場した15代目クラウン(220系)のラインナップに、「アスリート」というグレード名は存在しません。
長年クラウンのスポーティな走りを象徴してきたアスリートは、この220系へのフルモデルチェンジを機に、その役割を後継グレードである「RS」へと託しました。「RS」とは “Renn Sport”(レン・シュポルト)の略で、ドイツ語で「レーシングスポーツ」を意味します。その名が示す通り、RSはアスリートが築き上げたスポーティなキャラクターを、さらに先鋭化させたグレードとして誕生しました。
従来の「アスリート」が持っていた魅力は、RSにおいて以下のように昇華されています。
- より大胆になったエクステリア: 専用のメッシュパターンを持つフロントグリル、力強い走りを予感させる4本出しのエキゾーストテールパイプ、低重心を強調する専用エアロパーツなど、標準グレードとは一線を画すアグレッシブなデザインが与えられています。
- 革命的に進化した走行性能: 走りの質を根幹から見直した新開発の「GA-Lプラットフォーム」(※1) を採用。低重心化とボディ剛性の劇的な向上により、もはや別のクルマと評されるほどの正確無比なハンドリングと優れた操縦安定性を実現しています。特に上級グレード「RS Advance」には、路面状況に応じて足回りの硬さを最適化する電子制御サスペンション「AVS」(※2) も搭載され、乗り心地とスポーツ性能を極めて高い次元で両立させています。
つまり、「220系のアスリート」を探すことは、実質的に「220系のRS」を知ることに他ならないのです。
(※1) GA-Lプラットフォーム: トヨタの新しい設計思想TNGAに基づく後輪駆動車用のプラットフォーム。低重心化や重量配分の最適化により、車の基本性能を飛躍的に向上させる。
(※2) AVS (Adaptive Variable Suspension System): 路面や運転状況に応じて、サスペンションの減衰力を電子制御で瞬時に調整するシステム。快適な乗り心地と高い操縦安定性を両立させる。
なぜアスリートは廃止された?グレード体系刷新の背景と狙い
長年親しまれ、確固たるブランドを築き上げてきた「アスリート」の名がなぜ消えたのか。それは単なる名称変更ではなく、220系クラウンが遂げた技術的進化を背景にした、トヨタの明確な戦略でした。
最大の理由は、TNGA思想に基づく新プラットフォームの採用により、全グレードの走行性能が飛躍的に向上したことです。
2003年のゼロクラウン(180系)以来、実に3世代ぶりとなるプラットフォーム刷新は、220系に革命的な変化をもたらしました。
- ボディ剛性の強化
- 徹底した低重心化
- サスペンションの最適化
ドイツのニュルブルクリンクサーキットでの走り込みを経て鍛え上げられた結果、「走る・曲がる・止まる」という基本性能が根本から引き上げられました。
これにより、スポーティな「RS」だけでなく、快適性を重視した「G」のような標準グレードでさえ、先代アスリートに匹敵するほどの高い運動性能を手に入れたのです。
もはや「アスリート=走り」「ロイヤル=快適性」といった従来の明確なキャラクター分けをする必要性が薄れたこと。これこそが、伝統のグレード体系を刷新した最大の理由です。
この刷新は、クラウンが受け継ぐ「革新と挑戦」の精神の表れでもあります。ユーザーは走行性能でグレードを選ぶのではなく、内外装デザインの好みや装備の充実度といった、よりパーソナルな価値観で一台を選べるようになったのです。
220系クラウン全グレード一覧と特徴|あなたのスタイルに合うのはどれ?
220系クラウンのグレード体系は、大きく分けてスポーティな「RS仕様」と、快適性や高級感を重視した「標準仕様」の2系統に整理されました。
ここでは全グレードの序列と特徴を一覧表でご紹介します。あなたのライフスタイルやクルマに求める価値観に最も合うグレードはどれか、ぜひ見つけてみてください。
仕様 | グレード | 位置づけ・特徴 |
---|---|---|
RS仕様 (旧アスリート系) |
RS Advance | RS仕様の最上級グレード。専用装備や走行性能を高めるAVSが標準装備され、満足度が最も高い。 |
RS | RS仕様の標準グレード。スポーティな内外装を手に入れつつ、価格とのバランスが良い。 | |
RS-B | 2.0Lターボエンジン専用のエントリーグレード。RSのスタイルを最も手頃に楽しめる。 | |
標準仕様 (旧ロイヤル/マジェスタ系) |
G-Executive | 標準仕様の最上級グレード。後席の快適性を追求したショーファー志向で、旧マジェスタに相当。 |
G | 本革シートなどを備え、高級感と快適性を重視した上級グレード。旧ロイヤルサルーンGに近い。 | |
S | 快適装備と安全装備のバランスが取れた量販グレード。多くのユーザーにとって十分な装備を持つ。 | |
B | 装備をシンプルにした法人需要なども見据えたエントリーモデル。 |
上記の各グレードには、パワートレイン(2.5Lハイブリッド、3.5Lハイブリッド、2.0Lターボ)や駆動方式(FR/4WD)によってさらに細かなモデルが存在します。
走りの楽しさを追求するなら「RS仕様」
かつてのアスリートの魂を色濃く受け継ぐスポーティなシリーズです。運転そのものを心から楽しみたい方に最適な選択肢と言えるでしょう。
- こんな方におすすめ
- 引き締まったスポーティなデザインが好きだ
- 高速道路やワインディングロードを駆け抜ける爽快感を味わいたい
- 運転の楽しさ、意のままに操る感覚を最優先したい
上質な快適性を求めるなら「標準仕様(G/S)」
旧ロイヤルサルーンのような、高級感と落ち着いた乗り心地を重視したシリーズです。特に「G」グレード以上は、大切な人を乗せる機会が多い方に満足度の高い選択肢となります。
- こんな方におすすめ
- 家族やゲストをもてなす機会が多い
- 内外装の高級感や上質さを何よりも重視する
- 長距離移動でも疲れにくい、静かで快適な乗り心地が理想だ
結局どれが人気?220系クラウンのリセールバリューが高い人気グレードTOP3
220系クラウンを選ぶ上で、多くの人が気にするのが「リセールバリュー」※。つまり、将来手放す際の価値です。中古車市場での人気は、そのままリセールバリューの高さに直結します。
ここでは、数あるグレードの中から、特に人気とリセール価値が高いと評価されるグレードをランキング形式で紹介します。賢い選択は、満足度の高いカーライフと将来の資産価値を守ることにも繋がります。
※ リセールバリュー: 中古車として売却する際の再販価値のこと。購入価格に対して、どれくらいの価格で売れるかの割合で示されることが多い。
👑第1位:RSアドバンス (2.5Lハイブリッド)
220系クラウンの中で、最も人気・リセールともに高い評価を不動のものとしているのが、RS系の最上位グレード「RSアドバンス」、特に燃費と走行性能のバランスに優れた2.5Lハイブリッドモデルです。
- 人気の理由:
- 最上位グレードの満足感: RS専用の内外装デザインに加え、走行性能と乗り心地を両立させる電子制御サスペンション「AVS」などの先進装備が標準で備わり、所有する喜びを最も感じられるグレードです。
- 圧倒的な需要: 中古車市場での流通量が最も多く、常に売れ筋ランキングの上位に位置。探している人が多いため、価値が落ちにくいのが特徴です。
- 高い残価率: 他のグレードと比較して残価率(数年後の価値)が際立って高く、最も賢い投資と言える選択肢です。
第2位:RS (2.5Lハイブリッド)
「RSアドバンス」に次いで人気が高いのが、標準グレードの「RS」です。最上位グレードにこだわりはないものの、RSのスポーティなスタイルは譲れない、という層から絶大な支持を集めています。
- 人気の理由:
- スポーティな内外装: メッシュグリルや4本出しマフラーといったRSならではのデザインを手に入れつつ、「RSアドバンス」よりは価格が抑えられています。
- 優れたバランス: 走行性能と装備内容のバランスが良く、コストを抑えつつRSの魅力を存分に味わえる、いわば「美味しい」グレードです。
第3位:S “Cパッケージ” (2.5Lハイブリッド)
スポーティなRS系以外で人気が高いのが、標準仕様の上級モデル「S “Cパッケージ”」です。RS系の若々しさよりも、クラウンらしい快適性や高級感を重視するユーザーから選ばれています。
- 人気の理由:
- 充実した快適装備: 標準の「S」グレードよりも装備が充実しており、上質な乗り心地や内外装の質感を求める層のニーズを満たしています。
- コストパフォーマンス: RS系ほどの価格は出せないが、快適装備は妥協したくない、というユーザーにとって最適な落としどころとなっています。
さらにリセールを高める「勝ち組」の条件
上記のグレード選びに加えて、以下の要素を満たす車両はさらにリセールバリューが高まる傾向にあります。
- 年式: 2020年11月以降の後期モデル(大型ディスプレイや機能向上版の安全装備を搭載)
- パワートレイン: ガソリン車よりもハイブリッド車(特に需要の高い2.5L)
- ボディカラー: 定番のブラック系とホワイトパール系
- オプション装備: ムーンルーフ、パノラミックビューモニター、本革シート
ここが違う!220系クラウンの前期型と後期型の変更点を徹底比較
220系クラウンは、2020年11月の一部改良を境に「前期型」と「後期型」に区別されます。走行性能の根幹は共通ですが、内外装の質感や装備、特にインフォテインメントシステムと安全装備において明確な進化を遂げています。
この違いを理解することが、あなたのカーライフの満足度を大きく左右します。まずは一覧表でその違いをご覧ください。
比較項目 | 前期型 (2018年6月〜2020年10月) | 後期型 (2020年11月〜2022年7月) |
---|---|---|
ナビゲーション | 上下2画面のT-Connect SDナビ (8インチ+7インチ) |
12.3インチの大型ワイドディスプレイ |
スマホ連携 | オプションまたは一部改良後 | Apple CarPlay/Android Autoに標準対応 |
安全装備 | Toyota Safety Sense (第2世代) | 機能向上版Toyota Safety Sense (ドライバー異常時対応システム等を追加) |
内装の質感 | ファブリックシートが中心 | 本革シートの採用グレード拡大 (RSアドバンスは本革が標準に) |
外装の細部 | メッキが明るいシルバー系 | メッキが落ち着いたスモーク/ダーク系に変更 |
中古車価格 | 比較的安価 | 高値傾向 |
最大の違いはインテリアとインフォテインメントシステム
前期型と後期型で最も大きな違いは、運転中に常に触れるインテリア、特にナビ周りの進化です。
- 前期型: 上下に2つの画面を配置した個性的な「2画面ディスプレイ」。先進性はありますが、操作にはやや慣れが必要です。
- 後期型: ドライバー側にオフセットされた12.3インチの大型ワイドディスプレイに一新。視認性と操作性が劇的に向上し、Apple CarPlayおよびAndroid Autoに標準対応したことが最大のメリットです。スマホのナビや音楽アプリを日常的に使う方にとっては、この差は非常に大きいでしょう。
さらに後期型では、RSアドバンスに本革シートとシートベンチレーション(シートクーラー)が標準装備されるなど、内装全体の質感が引き上げられています。
日々の安心感を高める安全性能の進化
予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」も、後期型で大きく進化しました。前期型にも基本的な機能は備わっていますが、後期型では万が一の事態に対応する先進機能が追加されています。
- ドライバー異常時対応システム: ドライバーの無操作状態が続いた場合に、自動で減速・停車し、事故防止を支援します。
- 緊急時操舵回避支援機能: ブレーキだけでは衝突を避けられない場合に、ステアリング操作をアシストします。
まとめ:どちらを選ぶべきか?
走行性能の基本は同じであるため、選択は「最新の快適性と安全性」と「コストパフォーマンス」のどちらを優先するかで決まります。
- 後期型がおすすめな人:
- 大画面ナビやスマホ連携は絶対に譲れない
- 最高の安全性能を求める
- より高い内装の質感を求める
- 前期型がおすすめな人:
- コストを抑えつつ、220系の上質な走りを手に入れたい
- 数十万円の価格差を考えると、装備の差は許容範囲だと感じる
【新旧対決】220系RSは先代210系アスリートから何が進化したのか?
アスリートファンにとって最も関心の高いテーマ、それは「220系RSは、我々の愛した210系アスリートから一体何が進化したのか?」という点でしょう。
その答えは、単なるスペックの向上ではありません。クルマとしての”思想”そのものが変革を遂げているのです。
210系アスリートのオーナーが220系RSに乗り換えた瞬間の、リアルな驚きと感動が伝わってきますね。ぜひ以下のポイントに注目しながらご覧ください。
- ハンドリングの違い:アスリートの「重厚感」とRSの「軽快さ」がどう表現されているか。
- デザインの対比:伝統の「稲妻グリル」と、流麗なRSのエクステリアが並んだ時の印象の違い。
- 乗り心地と静粛性:スポーティでありながら、クラウンとしての快適性がどう進化したか。
革命的な進化を遂げた「走行性能」
最大の違いは、走りの質を根幹から決定づけるプラットフォームにあります。220系RSは、レクサスLCやLSと共通のTNGA「GA-Lプラットフォーム」を採用。これにより、走りの次元が劇的に向上しました。
- ボディ剛性と操縦安定性: 220系RSは、ボディ剛性の飛躍的な向上により、ドライバーの操作に寸分の狂いなく応えるリニアな応答性を手に入れました。乗り比べれば、210系アスリートの挙動が良くも悪くも「重厚なセダン」に感じられるほど、その差は明確です。
- 走りの味付け: 220系RSは「良い意味でクラウンらしくない」と評されるほどのスポーティなハンドリングを追求。運転して楽しいのは圧倒的に220系、という声が多く聞かれます。
伝統からの脱却を遂げた「デザイン」
デザインは好みが分かれますが、両モデルのコンセプトの違いが明確に表れています。
- エクステリア: 210系アスリートが「稲妻グリル」に代表される伝統的なセダンスタイルであるのに対し、220系RSは6ライトウィンドウを採用した流麗なクーペスタイルへと変貌。よりモダンで伸びやかなシルエットが特徴です。
- インテリア: 210系アスリートが木目調パネルを多用した伝統的な高級感を演出するのに対し、220系RSはピアノブラックを基調としたスポーティでモダンな空間を創り上げています。
時代を反映した「先進装備と安全性」
年式が新しい220系は、安全・快適装備で明確なアドバンテージがあります。Toyota Safety Senseはより新しい世代のものを搭載し、特に後期モデルでは機能が大幅に向上。大型ディスプレイやスマホ連携機能も、現代のカーライフには欠かせない魅力です。
- 結論:どちらを選ぶべきか
- 220系 RS: 最新の走行性能と「運転の楽しさ」を最優先する方。
- 210系 アスリート: クラウンらしい重厚感のあるセダンのデザインと、コストパフォーマンスを重視する方。
210系「アスリートG/S」と220系「RS Advance/RS」の違いとは?
先代210系アスリートの「G(上級)」と「S(標準)」の関係は、そのまま220系RSの「Advance(上級)」と「標準RS」の関係に当てはまります。ここでは、より具体的にグレード間の違いを掘り下げていきましょう。
210系も220系も、上級グレードは標準グレードに対して、より所有する満足感を高める快適装備や、走りの質感を高める機能が追加されるという構成は共通しています。
ただし、その進化の幅は220系の方が圧倒的に大きいと言えます。特にプラットフォームの刷新による走りの進化と、後期モデルにおけるナビゲーションシステムの進化は、世代間の差を明確に感じさせるポイントです。
- 210系 アスリートG/Sがおすすめな人
- クラウン伝統のセダンスタイルや稲妻グリルが好きだ
- コストを抑えつつ「アスリート」ブランドを手に入れたい
- 220系 RS Advance/RSがおすすめな人
- レベルの高い走行性能と運転の楽しさを最優先したい
- 最新の安全装備や大画面ナビなどの快適装備は譲れない
クラウン220系「アスリート」後継RSを手に入れるための完全購入マニュアル
- 【2025年最新】クラウン220系の中古車価格相場|いくらで買える?
- 新車はまだ買える?認定中古車という選択肢
- クラウンオーナーのリアル|維持費込みで年収はいくら必要か徹底シミュレーション
- ノーマルでは物足りないあなたへ。220系クラウン定番カスタムパーツ紹介
- 中古車購入時の注意点と「ハズレ個体」を見抜くプロのチェックリスト
【2025年最新】クラウン220系の中古車価格相場|いくらで買える?
2022年7月に生産を終了した220系クラウンは、現在すべてが中古車での流通となります。2025年9月現在、市場は非常に活発で、価格もこなれてきました。
しかし、その後継モデルである新型クラウンシリーズ(クロスオーバーやセダン)が中古車市場に出回り始めたことで、220系の価格はより手が届きやすい水準になっています。
2025年9月現在のクラウン220系 中古車価格
- 価格帯: 約210万円~500万円
- 中心価格帯: 280万円台~420万円台
走行性能と豪華な装備で最も人気のある「2.5L HYBRID RS Advance」でも、年式や走行距離によっては300万円台前半から狙える個体が増えてきており、まさに今が「買い時」と言えるかもしれません。
ただし、価格は車両の状態によって大きく変動します。特に、前述した「リセールバリューの高い条件」を満たす後期モデルの低走行車などは、依然として400万円を超える価格で取引されています。ご自身の予算と照らし合わせ、どのグレード、どの年式のモデルを狙うか、戦略を立てることが重要です。
新車はまだ買える?認定中古車という選択肢
結論から申し上げると、現在クラウン220系の新車をディーラーで購入することはできません。
新車なき今、高品質で安心して乗れる220系クラウンを探すなら、「トヨタ認定中古車」が最も賢明な選択肢となります。これはトヨタの正規販売店が取り扱う中古車で、一般的な中古車とは一線を画す厳しい基準と手厚いサポートが魅力です。
- トヨタ認定中古車の主なメリット
- 徹底した品質管理: トヨタが定めた基準をクリアした高品質な車両のみを販売。専門の検査員による厳しいチェックが行われ、品質のばらつきがありません。
- 車両検査証明書の発行: 修復歴の有無やボディの傷の状態などを客観的に評価した証明書が全車に付き、車の状態を正確に把握できます。
- まるごとクリーニング: 内装・外装ともに専門スタッフによる徹底的な洗浄が行われ、新車に近いクリーンな状態で納車されます。
- 手厚い保証: 購入後1年間・走行距離無制限の「ロングラン保証」が無料で付帯。知識に自信がない方でも安心して購入できる、最大のメリットです。
価格は一般の中古車市場よりやや高めに設定されていますが、その価格差は「安心」と「品質」への投資と考えることができます。新車に近い満足感を得ながら、長く乗りたいと考える方には最適な選択と言えるでしょう。
クラウンオーナーのリアル|維持費込みで年収はいくら必要か徹底シミュレーション
憧れのクラウンを手に入れても、維持できなければ意味がありません。ここでは、リアルな年間維持費を算出し、どのくらいの年収があれば無理なくオーナーになれるのかを徹底的にシミュレーションします。
【シミュレーション条件】
- モデル: クラウン 2.5L HYBRID RS Advance(2WD)
- ドライバー: 30代、ゴールド免許、任意保険15等級
- 年間走行距離: 10,000km
- 燃料: レギュラーガソリン(175円/L)、実燃費15km/Lで計算
費用項目 | 年間費用の目安 | 備考 |
---|---|---|
① 自動車税 | 43,500円 | 2.5Lクラスの税額。毎年5月に支払い。 |
② 自動車重量税 | 約16,400円 | 車検時に2年分(32,800円)を支払い、1年分に換算。 |
③ 自賠責保険料 | 約8,825円 | 車検時に24ヶ月分(17,650円)を支払い、1年分に換算。 |
④ 任意保険料 | 約60,000円 | 年齢や等級、車両保険の有無で大きく変動する。 |
⑤ 車検費用 | 約50,000円 | 法定費用(②、③)を除く、点検整備・部品交換費用。2年で10万円と想定。 |
⑥ 燃料代 | 約117,000円 | (10,000km ÷ 15km/L) × 175円/Lで算出。 |
⑦ メンテナンス費用 | 約40,000円 | オイル交換、タイヤ、バッテリーなどの消耗品費用。 |
年間維持費合計 | 約335,725円 | 月換算で約28,000円。 |